夕食に秋刀魚の干物を焼いて身をほぐし、ご飯にのせて出したら、それを食べていた小学生の娘が「喉がなんか変」と顔をしかめて訴えてきた。
小骨が喉に引っかかったか?と思って「ご飯を飲み込んでみてごらん」と言うと、横で聞いていた次男が「喉に骨が刺さったときにご飯を飲み込んで治すのはダメだよ」と言う。
私が子供の頃から今まで、疑いもせず実行してきた対処法にダメ出し・・・(後で調べてみたところこの方法、現在は推奨されていないらしい。時代遅れでごめんなさい)
そうは言っても、喉にあるモノに外側から手出しできないし、とりあえず「水を飲んでみろ」とか「何か食べてみろ」としか言えない。
そうこうしているうちに自然と抜けるだろうと思ったが、なかなか取れないようで一生懸命咳払いしたりしている。オジサンのような派手な咳払いで、小骨が取れたとしても喉を痛めそうだ。
娘が「ここにある」と指で示す場所は、喉仏のちょっと上くらい。口を大きく開けさせ、スマホのライトをかざして喉の奥を見てみようとしたが、舌が邪魔して何も見えない。
そのうちに娘が静かになって、向こうの方でこちらに背を向けて何かしているようなので覗いてみたら、こんなもの↓を出していた。

ダイソーで買ったリリアンの編み棒じゃないか。
まさかこれで骨を取ろうとしたのだろうか・・・子供ってコワイ。
「喉が変な感じ」程度で痛みがあるわけではないようだ。その後はたまに咳払いしながらも普通に遊んでいるので、一晩様子を見ることにした。(小さい骨なら唾液で溶けることもあるようなので、寝ているうちになくなることを期待)
小骨が喉に刺さる、という経験は私も何度かしているが、そういえば大人になってからは久しくなかった。
子供に関しては、離乳食の頃から魚も食べさせてはきたけれど、小学生になった今でも「骨取り魚」と書かれている商品を選んだり、骨があるものも私が丁寧に身をほぐしてから出したり、というのが習慣になってしまっていた。
これでは骨のある魚を自分でほぐして食べる、という経験ができず、骨に対する警戒心も育たなかったよね、とちょっと反省。
様子見の一晩を過ぎても、残念ながら喉の調子はおかしいらしい。
しかも「骨がある場所が動いている」と言う。ここら辺にあった骨が、こっちの方に動いた、と指で教えてくれた。ますます奥にいっとるやないかい。
チクチクと気になるようなので、学校は遅刻することにして耳鼻咽喉科に行くことにした。
娘の説明では喉の結構奥にあるらしい骨を一体どうやって取り出すんだろうとドキドキしながら・・・
久しぶりの受診のため記入するよう言われた問診票に「魚の骨が喉に刺さった」と書いて待つこと10分。
呼ばれた診察室で大きく開けた娘の口に先生が舌圧子を入れ、少し覗き込むと「あ」と何かを発見した様子。
そして取り出した長いピンセットを喉の奥にスッと差し込んでほんの一瞬で「はい、取れた」と見せられたのは、1センチくらいの長さの薄い骨だった。うん、それが喉に引っかかっていたら異物感満載だろうね、と言うサイズ。
診察終了後、娘に聞いたところ、「刺さっているのを取った感じじゃなかった(引っかかっていただけ?)」「全然痛くなかった」「舌圧子(娘は「舌をウェーっとやるやつ」と言った)がちょっと苦しかった」という感想。
いや〜、さすが先生だね、あっという間だったね、病院行って良かったね、とスッキリした顔で病院を後にした。
帰ってから医療費明細書を見てみると・・・




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